「DHA・EPAは血液サラサラにいい」とよく耳にしますよね。
確かにそれは事実ですが、実はDHA・EPAの働きはそれだけにとどまりません。
血液だけでなく、血管そのものにもよい影響を与える成分として注目されているのです。
DHA・EPAは、青魚に多く含まれる「オメガ3脂肪酸」の一種です。
この成分は、血中の中性脂肪や悪玉コレステロール(LDL)を減らす働きがあることで知られています。
中性脂肪が多いと、血液は“ドロドロ”に。
ドロドロ血液は血管内に詰まりやすくなり、心筋梗塞や脳梗塞などのリスクを高めます。
そこで、DHA・EPAをしっかり摂取することで、
血液の流れがスムーズになり、動脈硬化や高血圧などの予防につながるというわけです。
DHA・EPAがすごいのは、血液中の脂質バランスを整えるだけでなく、
血管そのものの柔軟性を保つ働きもあるということです。
血管の内皮細胞(内側の壁)には、血圧や血流を調整する機能がありますが、
この部分がダメージを受けて硬くなると、血管全体が“もろく”“詰まりやすく”なってしまいます。
DHA・EPAは、炎症を抑える作用や抗酸化作用を持っているため、
血管内皮の機能を保ち、しなやかな血管をキープする手助けをしてくれるのです。
血液や血管の状態が悪くなると、年齢を重ねるにつれて以下のようなリスクが増してきます。
- 動脈硬化(血管の壁が厚く硬くなる)
- 高血圧(血液の通り道が狭まり、圧が高くなる)
- 血栓(血液のかたまりができて詰まる)
これらはいずれも、心筋梗塞や脳梗塞などの重篤な病気の原因になりうるもの。
怖いのは、これらの変化が自覚症状なしに進行してしまうことです。
だからこそ、「特に不調はないけれど健康が気になってきた」という段階から、
血液と血管の健康維持を意識した対策を始めることが大切になります。
「血管年齢」という言葉を耳にしたことはありますか?
見た目の年齢は若くても、血管の状態が悪いと、血管年齢はどんどん“老けて”いきます。
逆に、血管の弾力が保たれていれば、見えない健康リスクを遠ざけることができるのです。
DHA・EPAは、こうした「血管年齢」にアプローチできる数少ない栄養素のひとつ。
将来の健康のために、早いうちから意識的に摂っておきたい成分といえるでしょう。
DHA・EPAは、「血液サラサラ」だけでなく、
血管そのものを守るはたらきがあるということが、近年の研究で明らかになっています。
「疲れやすくなってきた」「血圧が気になる」「家族に心臓病の人がいる」
――そんな小さな気づきこそ、ケアを始めるチャンスかもしれません。
しなやかな血管づくりは、今日からでも遅くありません。
今の自分、そして未来の自分のために、DHA・EPAをうまく取り入れていきましょう。