「認知症の予防にサプリが効くって、本当なの?」
近年、テレビやネットでも“脳に良い”とされる成分を含んだサプリメントが紹介されることが増えました。
でも、本当に意味があるのか、気になっている方も多いのではないでしょうか?
ここでは、科学的な根拠に基づいた「認知症対策サプリ」について、分かりやすく解説していきます。
まず、認知機能の維持や予防に効果があるとして注目されている主な成分は以下の通りです。
- DHA・EPA:青魚に多く含まれるオメガ3脂肪酸。脳の神経細胞の構成成分として知られ、神経伝達を助ける働きがあります。血流改善や抗炎症作用もあり、アルツハイマー型認知症の予防に役立つとする研究も。
- プラズマローゲン:近年注目の成分で、神経細胞の働きや記憶力の維持に重要とされる。視覚的記憶に対する効果が報告され、サプリとしても利用が広がっています。
- ノビレチン(シークワーサー由来):脳の海馬(記憶を司る部位)へのアプローチが期待されており、認知機能改善の可能性を示す研究も進行中。
- イチョウ葉エキス:血流改善や抗酸化作用により、脳のパフォーマンス維持に寄与するとされ、海外では認知症予防の補助的手段として広く使われています。
「サプリより食事で摂る方がいい」と思われがちですが、上記のような成分は食品から十分な量を摂取するのが難しいケースが多いです。
たとえばDHAは、サバやイワシなどの青魚に豊富ですが、毎日食べるのは現実的にハードルが高く、プラズマローゲンはホヤやホタテなど特定の食材にしか含まれないうえ、熱や酸に弱く調理で失われやすいという弱点も。
そういった栄養の“ギャップ”を補ってくれるのが、高濃度・高吸収に設計されたサプリメントの役割なのです。
すべてのサプリに効果があるわけではありません。
信頼できる目印のひとつが、「機能性表示食品」です。
これは、企業が科学的根拠に基づいて“特定の機能がある”と消費者庁に届け出た商品のこと。
たとえば「記憶力を維持する」「加齢による認知機能の低下を緩やかにする」など、成分と効果の関係性が研究によって確認されている必要があります。
もちろん「医薬品」ではないため“治す”わけではありませんが、信頼できる成分を適切に配合しているサプリかどうかを見極める指標になります。
認知症に関する研究は今も日々進んでおり、「今のうちからできること」に注目が集まっています。
サプリメントは万能ではありませんが、生活習慣の見直しと組み合わせることで、将来のリスクを減らす有効な手段になりえます。
「まだ若いから大丈夫」ではなく、「今から少しずつ始めておく」ことが、未来の自分や家族の安心につながります。